99年夏以降 劇場で観た新作映画の感想です (基本的にビデオ・DVD鑑賞した作品は含みません)


007カジノロワイヤル
7月24日通りのクリスマス
12人の怒れる男
13歳の夏に僕は生まれた
15ミニッツ
20世紀少年
21g
4ヶ月、3週と2日



2008/9/24 【 12人の怒れる男 】 
1957年のアメリカ映画をリメイクしたロシア映画「12人の怒れる男」を観た。アカデミー賞外国語映画賞にもノミネート。
チェチェン人少年の継父殺人容疑をめぐる12人の陪審員の審議。体育館を舞台にした密室会話劇。
一部屋の中で、二転三転しながら事件の真相に迫ろうというストーリーは大好きな邦画「キサラギ」と共通している。

12人のおじさん(ビジネスマン・ユダヤ人・芸術家・タスシー運転手・TV会社社長・カフカス出身の医師・芸人・墓地の管理責任者・建築家etc)のそれぞれの人生経験の吐露から現代ロシアの問題点を浮き彫りにしてこれが有罪無罪判断への分岐点となっていく(ミハルコフ監督自身が陪審員の1人として出演)。
今回は最終的な展開はおよそ察しがつくものの
160分という長い上映時間が気にならないほどグイグイ引き込まれた。
独房の中の少年・体育館に迷い込んだ鳥の羽ばたき・少年の悲惨な記憶のフラッシュバックを何度も挿入しているのが一種のリズムとなっているのに加えて、ピアノ演奏・ナイフさばきのシーンの挿入が効果的。
日本で2009年から陪審員制度がスタートすることを思うと1人の人間を裁くとはこんなに重い意味を持つということを改めて考えさせられる作品だった。




2008/9/1 【 20世紀少年 】

浦沢直樹のコミック原作の「20世紀少年」を観た。
なんでも1999年〜2007年まで連載され約2000万部の大ヒット作とのこと。かつてビッグコミックスピリッツの愛読者だったため半分くらいは原作を読んだ影武者さん談によると‘原作のまんま’ という印象だったらしく、これが原作ファンの中でかなり評価が分かれていることにつながっているのかも。
今回は3部作の導入部なので今回謎のままだったあれもこれも後の2作でどの程度謎が解明されてスッキリするかが今後の課題。
新興宗教が「友民党」として国会へ進出というのは某団体とリンクするものがあるけれど、ここまで信者を集めたカリスマ性の背景が描かれていないのが残念。
政治権力もあり警察まで味方にしている敵に対して7人が戦いを挑むにしては戦略が大雑把で説得力に欠けているような。
でもまぁ「トモダチ」って誰?何故にハットリ君のお面?etcと謎をいっぱい残してくれたので、この先が知りたくてたまらない。次作は半年後かぁ 待ちきれない。
愛車でよく聴くCDに「20TH CENTURY BOY」が入っているの

20th century toy, I wanna be your boy
20th century toy, I wanna be your boy
20th century toy, I wanna be your toy
20th century boy, I wanna be your toy

最近の鼻歌は専らコレ TREX いいねっ





2008/6/28 【 4ヶ月、3週と2日 】
2007年カンヌ国際映画賞パルムドール受賞作の「4ヶ月、3週と2日」を観た。
1987年のルーマニアでの中絶事情は1950年のロンドンを舞台にしたイギリス映画「ヴィラドレイク」を思い出させ、違法行為と知りつつこれに関わった人もがどんなに危険だったかをつきつけてくる。
この映画では主人公がルームメイトの為に奔走した1日を描く。
ルームメイト・闇手術をする医者・主人公の彼氏・ホテルの従業員etc救いようがなく描かれていて、特にルームメイトの自分勝手さに呆れるばかり。まぁ冒頭の「キャンプに行くみたいね」の台詞からこのルームメイトの人間的ズレは予感できたけれど・・・。
融通のきかない管理された社会背景とともにルーマニアという国の閉塞感に息が苦しくなってくる。一体何回「ID」という言葉が出てきたことだろう。しょ〜もない人々&しょ〜もない状況だけに、それでも1人駆けずり回る主人公にチャウシェスク大統領による独裁政権の異常さを感じた。
テーブルを挟んで座った2人のなんでもない会話で唐突のエンド。そして映画の救いのない雰囲気とかけ離れたエンドロールで流れるラブソングはあまりに‘ノー天気’。このラブソングこそが私達のお気楽な現実の象徴なのかも。




2006/12/10 【 007 カジノロワイヤル 】

現代を舞台にしながら、ジェームズ・ボンドが007になるまでの話を絡め、これまでのボンド像を作り上げた、‘ルーツ’とも言える物語。

近年007シリーズが面白くなくなったのは一体何作目からだったろう。ピアース・ブロスナンにいたってはあまりにボンド役とイメージがそぐわなくて観ようとも思えなかった。が、6代目となる今度のダニエル・クレイグは良い。007ってこ〜んなに面白かったっけという感想。ボンドが初めて人を殺すシーンや本気での恋愛をみせてくれる。人に歴史あり。冒頭のアクションシーンは高所恐怖症気味の身には本当に心臓バクバクでものすごい迫力。次々各国でのシーンはまるで旅行気分だしカジノの心理描写は目が離せなく全編楽しめる。ボンド流マティーニの「ジン3+ウォッカ1+キメイ・リレ1/2+薄切りレモンの皮」は是非試してみたい。

ただヒロイン役のエヴァ・グリーンだけはかな〜り不満。この女優さんが着飾るのに比例する化粧の濃さには辟易。他の映画同様今回もしかり・・・(-_-;)。化粧落ちたシャワーのシーンの顔の方がよっぽど良い。ってことで次回以降のボンドガールに期待。





2006/11/5 【 7月24日通りのクリスマス 】

予定していなかったものの「フラ・ガール」までの時間に間に合いそうということで急に観ることになったのが「724日通りのクリスマス」。
電車男でエルメスを演じた中谷美紀による女版「電車男」ということで気になっていた作品。
素が素なのでダサイとまでは言えず構わないというか磨いていないだけですがあのエルメスがイケテない・・・。そしてMOTE(モテ)服を身に付け華麗なる変身!!地味な色合いから真っ白い服へというのも効果倍増で気合いの入った中谷美紀はエルメスを彷彿させる以上にキラキラ。
と私はまさに「電車男」とダブらせていたのですが、長女は妄想好きなヒロインを「アメリ」と重ねて観ていたそうです。なるほど・・・。
クリスマスに王子様と結ばれるっていう発想はまさに漫画チックで恋に恋する夢見る乙女そのもの。甘〜〜〜い!

教会のシーンにアレ??ということもあり無理な展開が残念だったものの、現実となると乗り越えなきゃいけない山で押しつぶされそう。そんなヒロインに一喜一憂しながら、エールを送りました。脇役陣はクスクスッと笑え、佐藤隆太のパラパラ絵には胸がつまった。
長崎と交差するリスボンの街並みも素敵で「724日通り」に是非行ってみたい。BGMALLクリスマスソングの王道♪メリークリスマス!!





2006/10/9 【 13歳の夏に僕は生まれた 】

伊映画「13歳の夏に僕は生まれた」を観ました。
オープニングが♪ルビーズ・アームズ by TomWaits で、エンドロールには落ち着いたピアノの音色。どちらも作品を表していて良い。

少年を表現するものが裕福な実業家の家、クルーザー、バイク、そして周囲からの深い愛情で、対する不法移民の兄妹?を表現するものは、ぼろぼろの密航船、腐った果実、一杯の水、収容所、そして誰も信じないこと。

キーワードの「生まれたからには、もう逃げも隠れもできない」というアフリカの言葉に生きていかなくてはいけないという想像を超えた重い叫びが感じられるよう。

純粋、無垢、無邪気な善意が通用しない現実と無力さを知ることが大人の階段を昇るということに通じていくのはやり切れなさ過ぎて、その少年の気持ちをそのまま表しているようなエンディングが秀悦。

唯一この分かり易いようでいて冴えないっていうかダサイ邦題だけは残念。(原題はOnce you’re born





2001/6/04 【 15ミニッツ 】
 TVの映画紹介でデ・ニーロの結末を聞いたので興味が半減でしたがそれを払拭するくらい面白い。 テンポ良くストーリーが2転3転するサスペンスアクションです。 展開が読めなく緊張感が持続するのがたまらない。 ロシア人犯人に一人殺せば犯罪者、大量殺人だと有名人になれる国と言われるアメリカっていったい・・・殺人者にファンができる状況は尋常じゃない。 高視聴率を撮るため過激なスクープ映像を流すのがマスコミの倫理なのかしら。これは痛烈なメディア批判ですね。 カメラの前では誰もがタガが外れてしまうっていう怖さを思い知りました。 デ・ニーロの共演E・バーンズがリチャードギア似で本物より素敵! 

 

2004/8/7 【 21g 】
CMで「21グラムは人が死ぬ時に失う重さである」と大変興味深いことを流していましたが、どうもこの映画全体からみるとこのタイトルはしっくりこない。21gが命の比喩にしては物語に深くかかわっているとは思えないのよね。 なんかまるで死んでから髪や髭が数ミリ伸びるからといって「○○mm」というタイトルをつけるのと似てませんか?考えすぎかなぁ。 「2002年my best10」で6位をつけさせていただいた「アモーレス・ペロス」と同じ監督ですが、過去、現在、未来のぐちゃくちゃごちゃごちゃ断片的なカットが最後はつながっていてこの映画もとても面白い。 頭使うの苦手なタチで途中どーなることかと思ったけど私でも大丈夫でした。 この映画は心臓移植という大きなテーマをとりあげているけれど誰の背後にもある病気、交通事故の可能性を考えるとすっごく身近。 気づいていないだけで不幸は手の届く範囲にあるものなのよね。 どーしましょ。 登場人物3人それぞれの苦悩はものすごいけどこの不幸な3人が「それでも人生は続く」というメッセージを残してくれました。

 

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